ハーモニーデーって聞いたことがありますか?
オーストラリアでは、盛大にお祝いします。
移民が多いオーストラリアならではの多民族国家であるからこそ
他国の文化を尊重し、それぞれの国の文化に感謝しながら
みんなでハーモニーを奏でる国であることをお祝いするんです。
実際には、どんなお祝いをするのか?
テーマカラーのオレンジの意味など
今日は、オーストラリアのハーモニーデーについてです。
こんにちは。
他民族国家オーストラリアに生息中の
バイリンガル育児アンバサダーのさとみんです。
子供たちの学校でもハーモニーデーのイベントが毎年行われます。
ハーモニーデーのようなみんなが1つのメロディを奏で、
幸せに暮らせる国を子供たちに残したいものですね。
Contents
オーストラリアのハーモニーデーっていつ?
毎年3月21日です。
祝日ではないので、学校はお休みになりません。
もともと3月21日は、
United Nations International Day for the Elimination of Racial Discrimination
だそうです。
ハーモニーデーが始まったのは、1999年です。
まだ新しいイベントなのですね。
オーストラリアのハーモニーデーってどんな日?
Harmony Dayのオフィシャルサイトによると
Harmony Day celebrates Australia’s cultural diversity.
It’s about inclusiveness, respect and a sense of belonging for everyone.
日本語訳にすると、
ハーモニーデーはオーストラリアの文化の多様性をお祝いする日です。
それは例えば、包含性、尊敬、みんなの帰属意識です。
Harmony Day(ハーモニーデー)のメッセージ
Everyone belongs
みんながここ(オーストラリア)に属している
詳しく説明すると…
Our diversity makes Australia a great place to live. Harmony Day is a celebration of our cultural diversity – a day of cultural respect for everyone who calls Australia home.
私たちの多様性はオーストラリアを生活するのに素晴らしい場所にしている。ハーモニーデーは、私たちの文化的多様性をお祝いする日。オーストラリアをホームと呼ぶすべての人の文化を尊重する日です。
オーストラリアのハーモニーデーの目的
オーストラリアは移民が多いです。
他民族国家であり、文化的多様性に恵まれた国。
こんな事実があります。
- オーストラリアの45%の人は海外で生まれているか、両親が海外生まれ
- 1945年以来7.5万人もの人がオーストラリアに移民として来た
- オーストラリアでは300以上の祖先が確認されている
- 過去70年で7.5万人もの人が移住しオーストラリアを故郷にしている
- 85%の国民は、他民族国家であることに賛成し、それがオーストラリアにとっていいことだと思っている
- 英語以外で、オーストラリアでよく話されている言語は北京語、イタリア語、アラビア語、広東語、ギリシャ語、ベトナム語、タガログ語、スペイン語、ヒンディー語です。
- 60カ国語もの言語がオーストラリアで使用されている
オーストラリアの半分が海外生まれってすごいことです。
しかし、実際に
子供たちのクラスでも生粋のオーストラリア人は4分の1程度ではないか?
という感じがします。
4分の3の子供は、バイリンガル、マルチリンガルで
家庭では英語以外の母国語を話す子供という印象。
様々な国からの移民が多い国であるからこそ、
”人種差別”の問題は根強く存在します。
その人種差別や、文化差別を排除する狙いが
ハーモニーデーにはあるのです。
もちろんそこには、宗教的多様性への理解、尊重も含まれます。
オーストラリアのハーモニーデーって何をするの?
プリスクール、学校、コミュニティ、教会、会社などで
数多くのイベントが開催されます。
そして、ここが一番のポイントですが、
オレンジ色の服など、オレンジ色のものを身に着けます。
オレンジ色は、ハーモニーデーのテーマカラー!!
プリスクールや学校では、
ハーモニーデーは、自国の伝統衣装を着て登校し、
伝統料理の持ち寄りを1品持っていく学校もあります。
子供たちが通っていたプリスクールでは、
自国の伝統料理を持ち寄ったパーティをしました。
うちの小学校では、
民族衣装で登校し、みんなでパレードをします。
そのあと、教室で持ち寄った伝統料理をみんなでシェアして食べます。
日本人が期待されているのは、
やはり、”寿司”です。
毎回、大人気!!
あとは、枝豆やお稲荷さんも人気です。
クッキーで日の丸を作っていったこともありますが、
どうも、日本の国旗はあまり認識されていないようでした…
今年は、やっぱりお寿司でしょうね。笑
オーストラリアのハーモニーデーのテーマカラーがオレンジの理由
1999年に初めてオーストラリアでハーモニーデーがお祝いされた時から
オレンジはハーモニーデーのテーマカラーでした。
ハーモニーデーのオフィシャルサイトによると、
Orange is the colour chosen to represent Harmony Day. Traditionally, orange signifies social communication and meaningful conversations. It also relates to the freedom of ideas and encouragement of mutual respect. Australians can choose to wear something orange on 21 March to show their support for cultural diversity and an inclusive Australia.
オレンジは、ハーモニーを表す色。伝統的にオレンジは社会的コミュニケーションや意味のある会話を表します。さらに、考えの自由、相互尊重の促進にも関係しています。オーストラリアの人は、3月21日には、オレンジ色の服を着て、文化的多様性やオーストラリアの包括性へのサポートを表すのです。
Traditionally the colour orange relates to social communication, stimulating two-way conversations. It aids in the development of new ideas and frees the spirit of its limitations, giving us the freedom to be ourselves. At the same time it encourages self-respect and respect of others.
伝統的にオレンジ色は社会的コミュニケーション、双方向の会話と関係がある色です。新しい考えの促進を助け、”制限”からの自由を助けます。そして、自分自身であることへの自由を私たちに与えます。自己尊重と他者尊重を促進する色でもあるのです。
実際に、3月21日は、
オレンジ色の服を着ている人をたくさん見ます。
先生たちもオレンジ色の服を着ています。
まとめ
私たち夫婦は、移民です。
オーストラリアの多民族性の恩恵を受けて、
オーストラリアで家族を作り、子供たちはオーストラリアがHomeです。
しかし、やっぱり私自身は移民。
普段、正直、人種差別を受けることはあります。
自分がオーストラリアに属すると感じるよりも、
自分が移民であるという感情のほうがまだ強いです。
それでも、私は、
ハーモニーデーが好きです。
Our cultural diversity is one of our greatest strengths and is at the heart of who we are. Multicultural Australia is an integral part of our nation’s history and character.
私たちの多様性は、私たちの強みであり、自分が誰であるという根本です。
多民族国家としてのオーストラリアは、私たちの国の歴史であり、私たちの特性の欠かせない部分なのです。
移民を受け入れてくれるオーストラリア。
そこに住む移民、移民の子孫としてのオーストラリア人、
もともと両親がオーストラリア人であるオーストラリア人、
それぞれが、お互いに理解し、お互いの文化、宗教、言語を尊重し、
みんなが”オーストラリアで共に生きる仲間”として手を取り合って生きていく社会を
実現しようとするオーストラリアという国に感謝せずにはいられません。
みんながハーモニーを奏で、
それぞれがそれぞれの特性を生かし、
みんながハッピーに暮らせる社会を目指す日。
ハーモニーデー。
日本にも、こんな日が出来るといいですね。